電気学会全国大会講演要旨
3-149
小型モノクロメータの実現に向けた面内回転型MEMS分光デバイス
◎篠崎亮輔(香川大学)・朝日一平(四国総合研究所)・岡 勇作・下川房男・大平文和(香川大学)・二宮英樹(四国総合研究所)・高尾英邦(香川大学)
近年,モノクロメータの小型化を目的にMEMS分光デバイスの研究が行われている.従来のMEMS分光デバイスは,チップ面内に回折格子面を有するため,SiOB(Silicon Optical Bench)技術を適用する事ができず,光学系形成に専用の治具を必要とするなど,モノクロメータの小型化が困難であった.これに対し,本デバイスは面内回転アクチュエータ上に,別体で製作した回折格子を自動アライメントで垂直実装する事でチップ面外に回折格子面を形成する.これにより,SiOB技術を集積したMEMS分光デバイスが構築でき,モノクロメータの小型化が可能となる. これまで我々は,面内回転アクチュエータを用いたミラーデバイスを実現した.今回,小型モノクロメータの実現に向けて,面内回転アクチュエータ上への回折格子の実装と分光特性評価を行なったので報告する.