電気学会全国大会講演要旨
3-126
第一原理解析に基づくSiCナノワイヤピエゾ抵抗素子の設計と特性評価
○中村康一(京都大学)
機械量センサに応用できるピエゾ抵抗素子の構成材料候補としてSiCナノワイヤに着目し、さまざまな結晶多形や結晶配向のモデルに対する電子状態のひずみ応答の詳細を第一原理計算により明らかにするとともに、ゲージファクターのキャリア濃度および温度依存性を予測して、ピエゾ抵抗素子として最適な結晶多形や配向性について議論した。モデルに対して単軸引っ張りひずみを加える操作を行って、バンド構造から得られるキャリア分布や有効質量の変化をもとにゲージファクターを計算した。現時点の計算結果において最も有望なピエゾ抵抗素子材料候補のSiCナノワイヤは、<0001>配向2H-SiCナノワイヤであり、n型、p型ともに約-100のゲージファクターが得られた。