電気学会全国大会講演要旨
3-113
温度応答性ゲルを用いたディスクリート型薬液微量分注装置
仲森 豊・井美椋太・荒木慶太・○村上裕二(豊橋技術科学大学)
現状の分注器は分注器側に分注される容器を持ち込まなければならず、研究レベルでは活用が困難であるし、その都度フタを開けなければならないためコンタミのリスクがある。そこで我々は市販の多穴培養マルチプレートや、典型的なLab-on-a-Chipの流路内で、フタをしたまま駆動可能なディスクリート型の微量薬液添加機構の開発を目指している。そのためには小型の駆動機構が必要である。本研究では簡素な体積変化を示す温度応答性ゲルの特性を活用して、膨潤で吸い込んだ薬液を収縮時に吐出する放出機構開発を目的とした。作製したNIPAAMゲルを、温水に持ち込む方式、およびニクロム線で加熱する方式で収縮させて吐出を観察した結果について報告する。