ガス源探索ロボットは，気流に運ばれたガスを風上方向へ辿ることでガス源の位置を特定する．しかし，現実環境の非一様で非定常な気流場では複雑なガス濃度分布が形成され，探索に失敗してしまう．本研究では，そのような環境内にファンを配置し，人為的に気流場を整えることで，ガス源探索を容易にする手法を提案する．微弱な自然対流が流れる環境で，ガス源探索ロボットによるガス源方向の判定実験を行った．ファンを設置しない場合，ガス濃度勾配ベクトルの方向はばらついていた．しかし，ファンを設置した場合には整ったガス分布が形成され，ガス濃度勾配ベクトルと流速ベクトルを組み合わせることでガス源方向の判定に成功した．