電気学会全国大会講演要旨
3-088
表面プラズモン共鳴センサを用いたHis-TRPV1とバニリンの相互作用計測
○小野寺 武・中野幸二・林 健司(九州大学)
本研究では,バニロイドレセプターTRPV1の一部のアミノ酸配列を有するペプチド(His-TRPV1)を用い,表面プラズモン共鳴(SPR)センサにより,His-TRPV1とバニリンの相互作用を調べた.抗HVA抗体を流通し,センサ表面にHVAが固定されていることを確認した.72.5 μM His-TRPV1 溶液を流通させ,流通終了後には,180.1 RUの結合量が得られた. 72.5 μM His-TRPV1と2.5 mMバニリンの混合溶液流通し,結合量は129 RUとなった.これはバニリンとHis-TRPV1が相互作用したためセンサ表面のHVAに結合できるHis-TRPV1が減少したためと思われる.初期状態への復帰(再生)は,50 mM NaOH, His-TRPV1の希釈溶媒,20%アセトニトリル水溶液を各1分の流通により可能であった.