電気学会全国大会講演要旨
3-013
Hブリッジクランプ回路を用いた単相三線式マルチレベル回路の電圧バランス制御
◎唐木隆行・野下裕市・伊東淳一(長岡技術科学大学)
三相電源に連系する機種では,マルチレベル回路による半導体損失と連系リアクトルの小型化が検討されている。しかし,日本国内で広く使用される単相三線式系統に関してはマルチレベル方式があまり検討されていない。筆者らは,単相三線式系統が接地点基準で相補的に動作することに着目し,ANPC回路二相分を一体化し,出力側にHブリッジクランプ回路を設けることで,スイッチ数を削減する回路構成を提案している。提案回路において系統連系運転の実機検証を行った。また,連系運転時想定される負荷のアンバランスや制御誤差等が発生したときの補償動作について検証を行った。その結果,連系運転可能であること,およびコンデンサ電圧のアンバランスを補償できることを確認した。