電気学会全国大会講演要旨
2-156
金属含有試料のMRI測定における信号不均一を改善するためのRFパルス設計
○禹 泰城・キムドンミン・関野正樹(東京大学)
MRIは非侵襲かつ高分解能であり、病気の診断に広く用いられている。しかし、強磁場を用いるため測定対象が金属を含む場合、高周波電磁界として発生する磁気共鳴信号が、金属に遮蔽される。それにより減弱し、RF信号の不均一が生じる。このとき、測定対象全体を一様に励起させる通常のパルスシークエンスでは、定量性を持った画像が得ることが難しい。 本研究では、磁化の運動を記述するBloch方程式の逆解析に基づくRFパルスの設計を行い、信号不均一を改善する方法を示す。測定対象が導体を含む場合について、RF信号の不均一を模擬して、提案手法の有効性をシミュレーションで検証した。