電気学会全国大会講演要旨
2-153
CoPd-CaF2ナノグラニュラー軟磁性膜の磁気特性とナノ構造との関係
○直江正幸・大沼繁弘・小林伸聖・岩佐忠義・荒井賢一(電磁材料研究所)・増本 博(東北大学)・山上朋彦・橋本佳男(信州大学)・村上祐貴彦・枦 修一郎・石山和志(東北大学)
金属材料としては極めて高い比抵抗を有し,かつ複素透磁率の共鳴周波数がSHF帯に及ぶCoPd-CaF2ナノグラニュラー軟磁性膜は,特にGHz帯磁気応用においての実用化に有望な材料である.本組成系でCaF2リッチな組成を有する超高抵抗膜は,磁界中熱処理することで明瞭な面内一軸異方性を有する軟磁性を得ることができる.これは,熱処理によるCoPdグラニュールの粒成長によるものであることを示唆する結果をこれまでにも得ていたが,TEM観察によって事実であることが明らかになったので,報告するものである.