電気学会全国大会講演要旨
2-123
HTS-SQUIDグラジオメータを用いた太陽電池評価システムの開発
◎田中洸平・宮崎真伍・糟谷尚平・Mohd Mawardi Saari・堺 健司・紀和利彦・塚田啓二(岡山大学)
現在最も高感度な磁気センサである超伝導量子干渉素子(SQUID)による,太陽電池評価システムの開発をしている.その中で,常伝導ピックアップコイルと高温超伝導(HTS)-SQUIDを用いた太陽電池評価システムを開発してきた.このシステムでは,信号取得のために変調電圧を印加する必要があり,太陽電池面内の直流電流成分を評価することが困難であった.本研究では,直冷式平面型HTS-SQUIDグラジオメータを用いて,サンプルからの磁場を直接検出するシステムを開発した.太陽電池に対して直流電圧を印加し,太陽電池表面に発生する磁場を元に直流電流分布を計測した.測定の結果,太陽電池の電気特性分布を画像化することに成功し,太陽電池パネル面内を流れる直流電流の不均一性を観測することができた.