Si太陽電池は変換効率が高いが太陽光の短波長光を有効活用するのが難しい。そこで短波長成分を長波長光に変換出来る赤色蛍光体Ba₂ZnS₃:Mn(BZS)に注目した。この蛍光体を粉砕法によりナノ粒子にし塗布膜を作製することで、有効活用されている長波長光は損失無く透過させ、短波長光だけの変換を期待出来る。 本研究では、BZSナノ粒子の粉砕法によるダメージをアニール処理により回復させ、蛍光特性の改善を期待した。アニール処理はZnSを隣接させ、その過程においてBZSからSが抜けてしまうことを抑制出来ると考えた。そして、アニールの温度がBZSナノ粒子の結晶性や蛍光強度に与える影響について検討を行った。