電気学会全国大会講演要旨
2-049
インバータ駆動モータの電圧分布解析
◎白波瀬真人・脇本 亨(日本自動車部品総合研究所)・服部宏之・中野由紀子(トヨタ自動車)
HEVの普及に伴い,インバータ駆動モータの小型化と絶縁性確保の両立が課題となっている。絶縁性の確保には、コイル間最大電圧に応じた絶縁設計とする必要があるが、コイル間の最大電圧は、スイッチング時に発生するモータ内サージ電圧の分布の影響を受けて複雑に変化する。今回、モータ内サージ電圧の発生要因と分布を明らかにするため、実機において各コイル間の電圧計測と周波数応答解析を実施した。その結果、モータ内サージ電圧は、各相の入口〜中間コイルのインダクタンスと浮遊容量が共振することによって発生し、共振電流が中間コイルを境に対称に流れるために、中間コイル近傍で最大となることが明らかとなった。