電気学会全国大会講演要旨
2-016
高温・直流高電界下における積層ポリイミドフィルム中の絶縁破壊時の空間電荷挙動
◎松原圭吾・川野翔平・三宅弘晃・田中康寛(東京都市大学)
現在、多くの電子機器内部に用いられているフレキシブルプリント基板には、柔軟性の高い非熱可塑性樹脂であるポリイミドフィルム(PI)が多く用いられている。したがって、基板上の素子間の絶縁性はポリイミドに依存する。フレキシブルプリント基板は、近年の機器の小型化・高機能化により多層化されており、素子や配線間の絶縁層が薄くなると、絶縁層には高電界が発生する。さらに、機器は高温・高湿環境下で使用されており、このような環境下におけるPIフィルムの絶縁破壊のメカニズムは詳細に報告されていない。そこで、本研究では、パルス静電応力法により、積層したPI内の高温・高電界下における空間電荷挙動および絶縁破壊時間の調査を行ったので報告する。