電気学会全国大会講演要旨
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UTST球状トカマク実験におけるスライド型2次元トムソン散乱計測の開発
◎郭 学瀚・井 通暁・小野 靖(東京大学)
トムソン散乱計測は、最も信頼性の高い電子温度・密度計測手法として世界中の核融合プラズマ実験装置において適用されているが、二次元化された例は極めて少数である。本研究では、UTST球状トカマク実験装置で軸方向1次元分布計測用トムソン散乱システム全体を径方向にスライドさせることで、電子温度・密度の2次元計測を低コストで実現することを目的とし、電子温度・密度の計測が可能であることを実証した。磁気リコネクションの電子加熱研究などにおいて有用な計測装置となる予定である。また、1次元計測分のコストで2次元計測が可能となる本手法は、小規模実験装置における多次元トムソン散乱計測の整備において有効であると考えられる。