電気学会全国大会講演要旨
1-095
真空中の浮遊電極を介する絶縁破壊過程に関する実験的考察
◎孔 飛・中野裕介・小島寛樹(名古屋大学)・木村俊則・月間 満(三菱電機)・早川直樹(名古屋大学)
真空遮断器の高電圧化、大容量化、信頼性向上に向けて、真空バルブ内部における絶縁破壊メカニズムの詳細な解明が必要である(1).本稿では、真空バルブ内部の中間シール(浮遊電極)を介する絶縁破壊過程について、浮遊電極電位の推移を測定することにより考察したので報告する.実験装置を図1に示す.真空タンク(10-5 Pa)内に陰極―浮遊電極―陽極(各ギャップ長:0.1 mm)の電極系を構築し、負極性標準雷インパルス電圧(-1.2/50 μs )を印加した.浮遊電極の電位を高圧プローブにより、陽極の放電電流を高周波CTによりそれぞれ測定した.また、放電発光像をイメージインテンシファイア(I.I.)付デジタルカメラにより観測するとともに、発光強度を光電子増倍管(PMT)により取得した.