電気学会全国大会講演要旨
1-092
真空中沿面フラッシオーバ進展過程における過渡帯電電荷量と放電進展条件
◎中野裕介・小島寛樹(名古屋大学)・土屋賢治(日立製作所)・早川直樹(名古屋大学)
真空遮断器などの真空電力機器の高電圧化,高信頼度化のために,真空中固体絶縁物上の沿面放電現象の解明を目指している.本報告では、陰極の先端曲率半径をパラメータとして、フラッシオーバ(FO)進展過程におけるアルミナ絶縁物上の過渡帯電とFO進展の関係について検討を行った.その結果、過渡帯電量は陰極上の電界によって決まり、陰極曲率半径Rが大きくなるほど電界緩和に要する帯電量が多いことがわかった.また、電流チャネルの形成によるFO進展条件は、電極の幾何形状による絶縁物に入射する垂直方向の電界成分の影響が大きいことがわかった.