電気学会全国大会講演要旨
1-081
プレスボードで細分化された油隙における放電発生機構の検討
◎吉田成是・小迫雅裕・匹田政幸(九州工業大学)・梅本貴弘・海永壮一朗・武藤浩隆・釣本崇夫(三菱電機)
電力用変圧器では、油/プレスボード(PB)複合絶縁系が用いられている。同絶縁系において放電が発生すると、周囲の電界分布が変動し、PBを介した油隙で放電が発生する。今回、PBを介した油隙における放電機構を極性効果から検討した。棒-平板電極間にPBを挿入し、油隙を分割した電極系を用いて放電発光を観測した。放電は、まず棒電極側の第1油隙で発生し、さらに昇圧するとPBを貫通せずに平板電極側の第2油隙でも発生した。第1油隙では正極性の方が低い電圧にて放電が発生したが、第2油隙では極性差がほぼ無くなることから、第1油隙において放電が発生し電界分布が変動することで、第2油隙に平等電界が形成されると推測した。