電気学会全国大会講演要旨
1-045
絶縁体の表面帯電分布に与える要因に関する実験的考察
◎國重大輔・松本宇生・生澤泰二・西嶋喜代人(福岡大学)
誘電体表面に帯電した電荷は静電気放電(ESD)の発生や電力機器の絶縁性能劣化を引き起こす。そこで、誘電体材料の表面帯電特性とその時間経過による電荷量の減衰特性を明らかにすることは重要である。本研究では大気中の正極性直流コロナ放電で異なる材質の誘電体円板を正極性に帯電させた。その後、表面電荷の帯電量の時間的な減衰を表面電位として計測した。試験した誘電体材料はポリエチレン、テフロン、アクリル、エポキシガラス積層板の4種類である。誘電体円板の材質や厚みの違い、そして帯電電極のギャップ長が表面帯電分布に与える効果について検討した。その結果、材質とギャップ長が表面帯電分布に影響することが判明した。