電気学会全国大会講演要旨
1-036
マイクロ波照射PCB脱塩素化反応における水素プラズマ電子温度
◎阿部圭佑・熊田亜紀子・日高邦彦(東京大学)・天野耕治・伊藤鉱一・大野高宏(東京電力)
PCB処理において、2.45GHzのマイクロ波を用いてPCBを脱塩素化することにより、無害化するといった処理方法が注目されている。近年、同プロセス内にて水素プラズマが形成されていることが確認されたので、実際のPCB処理現場で使われている無害化処理装置にて水素プラズマの観測を行うことによる有効性を検証する。Pd/C触媒、IPA:絶縁油 = 50:50 を入れ、900W相当のMWを照射し60℃まで加熱している時の発光分布を観測し、強度比法により電子温度を測定した。結果として、おおよそ8000Kから10000Kという電子温度が得られた。このことから、活性な水素原子が存在し、PCBの脱塩素化に寄与していると考えられる。