電気学会全国大会講演要旨
6-301
広域イーサネットを適用した送電線保護リレー装置
◎山田純一・森 貴弘・福島将太(東芝)・岡村 博・小比賀勢一・山川 寛(東京電力)
電力系統における送電線の保護リレー装置として,事故区間の判断を確実にかつ高速に行うことができるPCM電流差動リレー装置(以下,PCMリレー)が幅広く使用されている。PCMリレーは,送電線の各端子で同時に電気量をサンプリングして差動演算を行う装置であり,サンプリング同期制御や電気量データ伝送のための通信システムを必要とする。従来のPCMリレーでは,保護リレー専用の端局装置(CR-MUXやST-MUX)を用いて通信システムを構築していたが,近年の情報通信技術の進展や汎用・標準化に伴い,保護用通信システムへの汎用・標準技術適用の検討が進められてきた。 今回,PCMリレーの通信システムに広域イーサネットを適用した送電線保護リレー装置(以下,イーサPCMリレー)を開発したので,その概要を報告する。