電気学会全国大会講演要旨
6-119
住宅地域における蓄電池併設型PVシステムのPV導入率等の条件変化に応じた最適化設計
◎林 尚芳・若尾真治(早稲田大学)
今後,PV導入が進むにつれて,配電系統では逆潮流による電圧上昇に起因した出力抑制の発生等,種々の問題が懸念されている。本稿では,PV・蓄電池を設置した住宅1軒の個別システムと1000軒規模の住宅地域システムを対象に,PV導入率や売電価格の条件変化による蓄電池運用の最適設計の相違を相関図行列を用いて明らかにする。個別最適解が地域では最適になるとは限らないことや,CO2の削減にはPV出力抑制の回避が有効であるが,PV大量導入住宅地域では全てのPV出力抑制を回避するために過度の容量の蓄電池を設置せず,戦略的に余剰電力を廃棄することも,コストとCO2排出量の削減の視点から重要となることを示めす。