電気学会全国大会講演要旨
6-040
大地震などによる過酷事故への対策としての電力系統設備投資の経済性評価:復旧過程を通じた停電電力量の最小化
◎上田知広・横山明彦(東京大学)
本稿は、大地震に付随する発電機の同時一斉故障への対策として電力設備を増強する場合の、設備投資の経済性評価手法を示す。東日本大震災後の計画停電をうけて地域間連系線の容量増強を求める主張が存在するが、こうした主張は設備投資額と停電被害減少額の関係を考慮していない。そこで、設備投資の経済性を評価するために以下の手法を提案する。まず、過酷事故発生当日から完全復旧までの過程をモデル化する。次に、全日程を通じての総停電電力量を最小化するように、発電機と送電線の増強容量および各日程での潮流状態を同時に最適化する。本稿の数値実験は、設備投資額の増加が停電被害額の減少より小さいという結果を得ている。