5-124
軌道回路用トランスの一次電流の電圧依存性測定報告
○塚本大吾・大串裕郁(西日本旅客鉄道)・森田 岳(鉄道総合技術研究所)・重岡雅儀・漆山 望(日本信号)
JR西日本における信号設備の電源は、基本的には電力会社より受電し、複数の変圧設備で降圧して利用しており、最近の電源事情等により想定以上に電圧が高くなる可能性がある。軌道回路用トランス(TCT)は、鉄道信号設備である軌道回路の電源供給を担う重要機器である。想定される電圧変動範囲を超える範囲まで、TCTの無負荷励磁特性及び負荷時励磁特性を測定したところ、高効率ではないが緩やかな飽和特性を有し、電圧変動に対し堅牢であると判明した。
省エネ施策の一環として、高効率変圧器の導入を検討される可能性があるが、一般に電源電圧上昇に対して急峻な磁気飽和特性を有しているため、電源環境管理について充分な考慮が必要である。