電気学会全国大会講演要旨
5-097
続流によるき電吊架線断線現象の検証実験
○松本 晃・植松正次・吉住浩史・山本浩志(東日本旅客鉄道)・根岸英雄(東日本電気エンジニアリング)・三苫好久(明電舎)
直流電気鉄道において,平成20年8月に雷害による架線断線現象(き電吊架線PH356mm2の断線)が発生し,大規模な輸送障害によりお客様に多大なるご迷惑をおかけした。そこで,断線対策の研究開発を進めるため,断線現象の解明に向けた再現試験を実施してきた。 平成21年に電力機器メーカでのインパルス試験を実施したところ,インパルス試験では,き電吊架線が断線しなかった。そこで,雷インパルスではなく,フラッシオーバ時にアークが継続(続流)することで,断線に至ったのではないかと推論を立てた。今回,実験棟の設備改良を行い,試験を実施したところ,断線現象が再現できたので,その結果について報告する。