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HEV用VR形バーニアモータの特性改善に関する検討
◎高野真宏・下村昭二(芝浦工業大学)
本論文では,パラレル形HEV用のモータとして,VR形バーニアモータを設計し有限要素法を用いて評価検討した。このモータの特徴は,スイッチトリラクアンスモータと異なり三相インバータで駆動でき,従来の同期リラクタンスモータに比べ大トルクが期待できる点である。当初設計した基本的なモデルは要求トルクを満たしたが,トルク脈動率と効率特性において改善が必要であったため,新たにトルク脈動率及び効率改善を目的としたモデルを作成した。その結果,トルク脈動率の改善に効果的な回転子形状を見出し,トルク脈動率を約30%低減した。さらに,効率に関しては最高効率が92.3%から96.2%と向上し,良好な高周波鉄損特性を持つ電磁鋼板を用いることが極めて効果的であることを定量的に示した。