1-073
絶縁油中PD電流パルス波形の超広帯域計測と油中ボイドによる波形形状の変化
◎福崎 稔・松本卓也・大塚信也(九州工業大学)
電力機器の絶縁診断技術の確立が求められており、主にUHF法と呼ばれる放電放射電磁波の測定が検討されている。この絶縁診断の高度化には、放射源であるPD電流パルスと電磁波の関係を理解することが重要である。我々はこれまでに構築しているSHF_PDPW装置を用い、絶縁油中PD電流パルスの測定を行い、波形の極性相違及び周波数帯域依存性の検討を行っている。本研究では、同装置を用いて絶縁油の状態の違いがPD電流パルスに及ぼす影響を検討した。この結果、絶縁油の状態に応じて波形形状に相違があり、従来の測定帯域である1GHzでは、この相違が見られないことを示した。つまり、超広帯域測定により絶縁油中の放電の種類が検討可能であることを示した。