電気学会全国大会講演要旨
6-284
500kV GCB劣化に関する調査研究-GCBガス中の有機物系グリース劣化に関する考察-
◎中田祐樹・斉藤久也・高橋一嘉(中部電力)・張 鵬・渡邊浩彰・大林 顕(日本AEパワーシステムズ)
ガス遮断器(GCB)で経年30年に至るものが増加する中,機器の更新時期の最適化への要求が高まっている。特にGCB各部に使用されるグリースの劣化は,主回路接点抵抗の増大や,遮断器操作力の増大といった各種不具合に繋がる一方,部位によっては塗り替えが困難であるため,グリースの劣化状態を把握することは重要である。 筆者らは撤去された500kV GCBよりグリースを採取し,各種分析によりグリースの寿命評価を行っており,その中でグリース増ちょう剤の顕著な減少を示唆する分析結果が得られた。これは過去の経年GCBの調査では見られない劣化様相であったため,その劣化メカニズムについて考察を行った。