電気学会全国大会講演要旨
6-283
大容量多軸通電接触子の短時間耐電流性能
◎大谷博一・山下 透・吉田大輔(三菱電機)
大電流通電のために通常の大口径接触子に替えて小口径接触子の複数個並列配置構造を採用した開閉機器において短時間耐電流試験を実施し、性能が確保できるという結果を得た。 小口径接触子は導体の内側に配置されており、通電電流は導体外径側に偏流する。そのため、導体外径側に局所加熱と導体中心向きの電磁力が発生する。 この電磁力によって可動接触子先端が導体中心側へ変位し、更に固定接触子の導体外径側に電磁力が加わることで、接触部接圧確保のため固定接触子に与えている初期撓みによる歪について、導体外径側は減少し中心側は増大する。 よって接触子設計には、導体外径側は接圧が低下しても通電性能が確保出来ること、導体中心側は可動側接触子の変位による歪増大においても問題ない機械強度を有することが必要がある。