電気学会全国大会講演要旨
6-279
自力消弧形ガス遮断器の熱パッファ室形状とガス吹付け特性に関する基礎的検討
◎大澤直樹・水上拓哉・水本悠介・吉岡芳夫(金沢工業大学)・浦井 一・小泉 眞(日立製作所)・筑紫正範(日本AEパワーシステムズ)
近年,電流遮断時のアークエネルギーを利用して電流遮断に必要な吹付け圧力を得る2室構造の自力消弧形ガス遮断器が注目されている。この方式では,大電流遮断時に熱パッファ室内で発生した高温・高圧のガスをアークに吹付けて電流を遮断するため,熱パッファ室内の圧力や温度分布を正確に解析する必要がある。本論文では,圧縮性流体解析ソフトを用いてガス通路長が熱パッファ室内の温度分布と電流零点における質量流量に及ぼす影響を調べた。その結果,(1)ガス通路を長くすると熱パッファ室に逆流するホットガスの冷却が促進されること,(2)ガス通路を長くすると電流零点におけるガス通路出口部の質量流量を多くできることがわかった。