電気学会全国大会講演要旨
6-278
SLF遮断零点直前のアーク電流変歪とコンダクタンスの変化についての検討
○西脇 進・宇田川恵佑・川崎 圭(東芝)
SF6ガス遮断器におけるSLF遮断の際に、遮断電流零点直前の遮断器アークコンダクタンスが遮断性能を示す指標を与えることが確かめられている。高い遮断性能が得られるときには、例えば、零点前200ns または500ns時点のアークコンダクタンスG200、G500が相対的に小さくなる。遮断器アークと、回路との相互作用を解析して、遮断零点直前のアーク電流が変歪してアークコンダクタンスが変化する様相を研究した。。 その結果次のことが分かった。遮断電流直前のアーク電圧の急峻な立下がり変化に対して、SLF線路に流れる地絡電流が追随できず、従ってSLF線路と背後線路のサージインピーダンスで決まる電流が遮断器に流れる。 これが地絡電流に重畳して、アーク電流が変歪してアーク電流零点が推移する。G200が、小さくなる方向、すなわち遮断しやすい方向に変化する。