電気学会全国大会講演要旨
6-273
SF6アークおよび高温ガスの光学的温度測定へのクロマティック診断技術の導入
内井敏之(東芝)・Jim Humphries・○Anthony Deakin・Joseph Spencer(University of Liverpool)
アークあるいは高温ガス流の放射光における特定二波長の線スペクトル強度から温度を理論的に算出することは可能であるが,連続スペクトル成分が増える大電流では線スペクトルの分離・定量化が困難になり,妥当なS/N比での測定が困難になる懸念がある。このような場合においても,クロマティックアルゴリズムを用いてデータを処理すれば何らかの温度情報が得られる可能性がある。今回,SF6アークおよび高温ガスの放射光を様々な波長領域に対してクロマティック処理を行い,二波長強度比から算出した理論温度値との比較を行った。その結果,F原子からの放射が支配的な波長領域620〜780nmのスペクトルに限定して処理を行った場合に,パラメータHおよびSが,理論温度値と比較的よい線形性を示した。