電気学会全国大会講演要旨
6-267
減衰する高分子材アブレーションアークからのC2放射係数分布の過渡解析
◎堀川洋平・田中康規・上杉喜彦・石島達夫(金沢大学)
ポリマー溶発現象は,アーク遮断に効果があり遮断器などに応用されている。しかし,溶発現象によるアーク遮断への影響およびアークの消滅過程は複雑であり,物理的視点から未だ完全に解明されていない。 本稿では,片側密閉型アーク装置を想定した電磁熱流体解析モデルにおいて,ポリマー蒸気内のC2放射係数変化を計算した。さらに実験との比較のため,視線方向に積分した様相を求めた。これにより,各高分子材料間での相違を検討した。その結果, PA66(ナイロン66)はPTFE(テフロン)よりC2放射係数の減衰割合が大きく,アーク消弧能力が高いことが予想される。