電気学会全国大会講演要旨
6-257
高温超伝導ディスクを用いたインダクタンス型超伝導限流器における磁束打消し効果の磁界解析による確認
◎奥田晃平・樋口功祐・官 胤・横水康伸・松村年郎(名古屋大学)
筆者らは,高温超伝導(HTS)ディスクと円板型コイルとを用いたインダクタンス型超伝導限流器を取り上げ,その特性解明を行っている。本稿では,限流器モデルに対して有限要素法を用いた磁界解析プログラムを自作し,HTS ディスクが超伝導状態にある場合について,電流および磁束の時間変化を計算した。この結果,一次側コイルに流れる電流,HTSディスクにおける遮蔽電流密度分布および限流器に鎖交する磁束の時間変化を明らかにした。また,鎖交磁束の電流に対する変化の勾配を HTS ディスクを設置していない場合の結果と比較し,HTS ディスクにより,限流器のインダクタンスが小さくなっていることを確認した。