電気学会全国大会講演要旨
6-227
マトリックスコンバータを用いた配電系統三相不平衡補償
◎宮澤 陵・小泉裕孝(東京理科大学)
近年,太陽光発電は一般家庭用分散型電源として広く普及し,導入量の増加が期待されている。しかし,一般家庭に設置される太陽光発電は単相接続が多く,三相不平衡の顕在化が懸念される。三相不平衡は保護リレー動作などを引き起こすため,将来の配電系統において三相不平衡を軽減する必要性が高まることが予想される。本研究では配電用変電所にMC(Matrix Converter)を設置し,変電所の電圧を相別に変化させ,中間部の相電圧を平衡な三相電圧に制御することで電圧不平衡を軽減する検討を行った。シミュレーションにより配電系統の3点で電圧不平衡率を求め,補償がない場合では電圧不平衡率は最大で4.99 %であったが,提案方式では最大で2.57 %に軽減された。