電気学会全国大会講演要旨
6-225
系統安定化に向けた海水淡水化装置の消費電力制御と効率的な水生成の両立のための基礎解析
◎今中政輝・恩田祐輔・馬場旬平(東京大学)・國場裕介・比嘉直人・安里貞夫(沖縄エネテック)
近年独立離島系統への再生可能エネルギー導入に注目が集まっているが、系統安定化のための蓄電池は依然として高価である。筆者らのグループは、逆浸透膜式海水淡水化装置の消費電力制御の可能性に注目し、可変速制御時の消費電力モデルを提案してきた。 本稿では、系統安定化のための消費電力制御と、効率的な水生成の両立を目的とし、海水淡水化装置の消費電力を用いて各生成水流量を実現するための最小消費電力を求めた。その結果、今回対象とした機器では、生成水流量が定格の60%程度、消費電力が定格の半分程度の動作点に置いて、単位生成水あたりの消費電力が最も低くなることが分かった。