電気学会全国大会講演要旨
6-224
自律分散形負荷制御方式の開発と実験的検証
○山下光司・北内義弘・井上俊雄・徳光啓太(電力中央研究所)
インバータ化された機器の増加は,負荷機器の電圧と周波数に対する自己制御性を低下させる。この負荷の自己制御性の低下は,電圧・周波数の変動が,同一の大きさの系統擾乱に対して,拡大することを意味する。夏季の需要でエアコンが占める比率は37%程度に達するため,周波数の大幅な低下が生じたときに,エアコンの消費電力を一時的に下げることができれば,一時的ではあるが,負荷の自己制御性を高めることと等価な効果が得られる。そこで,周波数の大幅低下時に,これを緩和させるように,家庭用エアコンを自律的に低下させることで,負荷の自己制御性を高める制御方式を開発した。本論文では,実験的に制御性能を検証した結果を紹介する。