電気学会全国大会講演要旨
6-206
可逆セルを用いた水素貯蔵分散型電源システムの電力平準化制御
◎山口雄也・田窪良亮・今井 純・舩曳繁之(岡山大学)・町田祐規(シャープ)
近年、クリーンな再生可能エネルギーとして太陽光発電システム(PVシステム)に注目が集まっている。しかし、天候状況によって日射強度や温度が変化するため、PVの出力電力が急峻に変化する。従来のPVシステムでは、負荷で消費される電力を除いたPVの電力を系統に逆潮流している。そのため、PVの出力電力が急峻に変動すると、系統に悪影響を及ぼす。 本研究で検討するのは、PVシステムに燃料電池と水電解装置を一体型にさせた可逆セル、水素貯蔵タンクから構成された水素貯蔵分散型電源システムである。PVと可逆セルを並列に設置し、PVの出力のみで家庭負荷を供給できない電力を可逆セルが補うことで、PVの変動を補償する。余った電力は可逆セルで水素を生成することで、系統へ供給される電力の変動抑制を行う。