電気学会全国大会講演要旨
6-168
系統用二次電池の電力注入制御による過渡電圧安定度の安定化効果に関する一考察
◎河辺賢一・横山明彦(東京大学)
将来の電力系統には,二次電池やFACTS機器といった応答性の高い電力制御機器の益々の普及が見込まれる。それらの機器を,新たな緊急制御手法によって事故時に有効に利用すれば,供給信頼度の維持・向上に貢献できる可能性がある。本論文では,過渡安定度領域における電圧不安定現象に対して,系統用二次電池の無効電力注入動作による安定化効果を検証することで,電力制御機器を利用した過渡電圧安定度の安定化制御に関する基礎的な検討を行う。また、二次電池の制御効果を評価する際に,過渡電圧安定度を解析するための手法として,発電機相差角の動揺状態を考慮した動的P-V曲線を提案する。