電気学会全国大会講演要旨
6-146
電力需給バランス調整に貢献する電気自動車の充電制御による発電燃料費低減効果の評価
◎池上貴志・荻本和彦(東京大学)・矢野仁之・工藤耕治・井口浩人(日本電気)
電力システムの負荷平準化を目的とした電気自動車の充電制御の効果を定量的に評価するため,EV最適充電計画モデルを開発した。東京電力管内にEVが1000万台普及したPV大量導入時の中間期を想定して,PV導入量に応じた3つのケースを用意し,電気自動車を1台ごとに管理・最適充電制御を行う場合と,1000台を1グループとして管理・最適充電制御を行う場合とで比較を解析を行った。負荷平準化効果は,発電にかかる燃料費の低減効果として評価した。 全く充電制御を行わない場合と比べて,制御を行う場合では1日約2億円の燃料費低減効果が得られ,昼間に充電を行う必要がある将来においては,1台ごとに制御するより,複数台で制御した方が効果が高いことが確認された。