電気学会全国大会講演要旨
6-135
直流送電直結式メガソーラーにおける交流電圧変動に対する日射量の影響
◎佐藤江里子・横山明彦(東京大学)・中島達人(東京電力)
近年,CO2排出削減のため,太陽光発電(PV)は大量導入傾向にある。わが国ではPVによる余剰電力問題や配電系統の電圧変動が懸念されている。その一方,世界ではGW級のPV発電所が砂漠地帯の広大な地域に計画されている。このような地域から需要地への長距離送電では急激な日射変動による電圧変動が起きる可能性がある。本研究では,GW級のPVを直流送電(HVDC)に直結して遠方の需要地まで送電するシステムを提案し,PV発電所付近の交流電圧変動に対する日射量の影響を検討した。本研究から広範囲に敷設したPVの出力変化が各ノードにおける電圧変化に及ぼす影響の傾向が考察できた。電圧値が本研究の結果の範囲内におさまるのであれば,PV発電所からHVDC送電端の間には蓄電池やSVC等の電圧補償装置を設置する必要がないことが期待できる。