電気学会全国大会講演要旨
6-107
スマートメータを用いた需要家側エネルギーマネジメントシステムの高度化に関する検討
◎小玉志樹・原 亮一・北 裕幸・田中英一(北海道大学)
より一層の省エネ・CO2排出削減の実現のため, 今後ますます太陽光発電(PV)が導入されていくことが期待されている. 本稿では, 出力が不安定な多数のPVを含む配電系統において, 各需要家に設置されるスマートメータ, ならびにそれらを連携する双方向情報通信ネットワークを用いて, 各家庭における家電機器を管理することで, PV大量連系に伴う電圧逸脱問題を解決しつつ, 無駄のないエネルギー利用を可能とする需要家側エネルギーマネジメントシステムを提案する. 家電機器の電力消費スケジュールの最適化方法を具体的に定式化し, 簡単なモデル系統を対象とした数値試算によりその妥当性を検証する. その結果, 配電系統における電圧問題を解決しつつ, 同一フィーダ上の全需要家の余剰電力の売電による利益の公平化やPV出力利用率の向上等の効果が得られることを確認した.