電気学会全国大会講演要旨
6-105
簡易電力相差角曲線描画法による安定平衡点推移特性の解析
◎藤田太郎・三谷康範・渡邊政幸(九州工業大学)・中西 誠・西村昭一・小杉成史・福島 晋(九州電力)
西日本60Hz系統は長距離くし型系統を構成しており、周期が2〜3秒の広域動揺が発生する。この動揺は弱制動の特性を有しているため、将来の需要動向によってはその不安定性が問題となる可能性がある。そこで、位相計測装置(PMU:Phasor Measurement Unit)を日本各地の大学に分散設置することにより、広域動揺の観測を行ってきた。また、電力会社においても自社系統内の各地で位相や電力などの各種データの収集が行われており、このデータからも広域動揺が観測可能である。そこで本稿では、九州電力管内の北九州変電所における電力変動データ、およびPMUによって計測された広域位相差を用いて、広域動揺を抽出し、電力相差角曲線における安定平衡点の推移特性に関する解析を行った。