電気学会全国大会講演要旨
6-093
FDTD法によるシールド抵抗分圧器の数値解析
◎小城 淳(千葉工業大学)
現在,JHILLにより,国家標準級のインパルス電圧測定システムを維持・管理している。しかし,国内では独自に校正できる機関が少ない。そこで国家標準を有する可搬型の測定システムを開発することで,他の機関でも簡便に校正できることが望まれている。本研究ではFDTD法を用いて,IEC60060-2 に記載されている応答パラメータの基準値を満たすシールド抵抗分圧器を検討する。FDTD解析は電力中央研究所が開発したVSTLを用いた。 結果として,シールド電極を分圧器の抵抗体上部に設置したモデルが、実験応答が良好であることが確認できた。これは抵抗体上部にシールドを置くことで,等電位面が抵抗と垂直となり,抵抗体自身の対地静電用容量が小さくなったためと考えられる。