近年，地球環境問題への取り組みやエネルギーセキュリティなどの観点から，電力系統への大量の再生可能エネルギー電源の導入が注目されている。再生可能エネルギー電源が大量に導入された将来の電力系統においても，現在と同等あるいはそれ以上の供給信頼度を維持するために，系統の運用方法を模索しなければならない。 本研究では，太陽光発電(PhotoVoltaic generation: PV)が分散的に大量導入された電力系統の定常状態に注目し，系統の安定性を評価する。この目的のもとで，固有値解析の手法を用いてPVの導入された系統の定態安定性について基礎的な検討を行った。