電気学会全国大会講演要旨
6-080
UPFCによる電力系統の安定度向上の検討
内田直之・◎栗本貴浩(東京理科大学)
近年パワーエレクトロニクス技術の発展により,電力用パワエレ機器の系統への適用が期待されている。大容量発電所の遠隔化や電力自由化による不確定要素の増大から,パワエレ機器を用いて送電能力を増大させるFACTSの概念が注目を集めてきている。本論文ではこのFACTS機器の中から,自励式であるUPFC(Unified Power Flow Controller)をもちいて,安定度向上を目的とした制御の検討を行う。このため,まずUPFCの等価モデルから線形化状態方程式を導き,UPFCを設置した電力系統の固有値解析を行う手法を提案する。そして,UPFCの3つの制御変数による安定度向上効果の特徴を調べ,制御方法の基礎的検討を行う。