電気学会全国大会講演要旨
6-078
太陽光発電大量導入時のPSSを含む電力系統の動特性の検討
◎宇都宮弦一郎・吉田光孝・辻 隆男・大山 力(横浜国立大学)・橋口卓平・合田忠弘(九州大学)
エネルギー・環境問題の解決に向けて、太陽光発電(PV)の大量導入が国策として進展しているが、PVは慣性力を持たない電源であるため、電力系統の同期安定度に影響を及ぼす可能性が懸念されている。一般に電力系統の事故時に生じる動揺現象の適切な抑制のため、同期発電機の励磁制御装置には電力系統安定化装置(PSS)が付加されているが、その制御効果は電力系統の動特性に依存して変化すると考えられる。従ってPV導入に伴い電力系統の動特性が変化する場合、従来の電力系統用に調整されたPSSでは適切に機能しない可能性がある。そこで本研究では、PVの大量導入がPSSの制御効果に与える影響を、電力系統の固有値(動態安定度)の観点から検討する。