電気学会全国大会講演要旨
6-057
ボトムアップ型多部門経済モデルを用いた原子力発電低減による日本経済への影響評価
◎奥野峻也・小宮山涼一・藤井康正(東京大学)
福島原子力発電所事故により国内でのエネルギー政策の議論の重要性が高まる中,より現実的な政策評価のためエネルギー・環境・経済を整合的に分析する手法が求められている.我々の研究グループではより整合的な評価枠組みの構築を目指し,従来の応用一般均衡モデルをボトムアップの視点から独自に定式化を行ったボトムアップ型多部門経済モデルの開発を行なっている.本モデルでは詳細な工学的プロセスを考慮しつつ,複数の非協調的な経済主体の関係,さらには経済全体への波及効果を評価することができる.本研究ではボトムアップ型多部門経済モデルを利用して,原子力発電低減による日本経済への影響を定量的に評価・分析していく.