電気学会全国大会講演要旨
6-050
石油・天然ガス備蓄を利用したエネルギー安全保障戦略の経済合理性の評価手法の構築
○川上恭章・小宮山涼一・藤井康正(東京大学)
東日本大震災と福島第一原子力事故後、エネルギー安全保障上のリスクが高まっており、エネルギーセキュリティ向上施策検討の重要性が増している。本研究では、短中期的な天然ガスの需要量の増加予測に鑑み、向上施策として石油備蓄に加えて天然ガス備蓄を導入した場合の経済的妥当性の検証を試みる。これらの最適備蓄容量、備蓄運用、エネルギーシステムコストを求めることによりエネルギー安全保障戦略の評価を行うことを目標とし、評価手法の定式化と計算例を報告する。また今後の方向性として原子力発電所の大規模運転停止の考慮や、石油・天然ガスの両者を利用可能な火力発電所の評価により、より包括的な評価が可能であることを示す。