電気学会全国大会講演要旨
6-045
最適電源構成モデルによる電力供給計画の検討
◎杉山達彦・藤井康正・小宮山涼一(東京大学)
線形計画法を用いた最適電源構成モデルを用いて、福島第一原子力発電所事故以降、先行きが不透明となった今後の電力供給計画の検討を行った。発電所や電力需要地の面的分布を考慮し、潮流解析を行い送電線の運用をモデルに含めた上で、10分間隔の時間幅で計算を行うことで実際の運用状態を可能な限り再現した。 計算では今後想定され得るいくつかのシナリオに沿って、それに対応する最適な電源供給計画を定めた。特に、今後LNGコンバインドサイクル式の火力発電所や太陽光発電、蓄電池などを設置する際に最適な個所を分析し、発電種によって設置個所の適性が違うことを確認した。再生可能エネルギーの大量導入時に必要となる送電線の増強や蓄電池設置の必要性についても検証を行った。