電気学会全国大会講演要旨
6-044
GRASP-SPEA2による負荷の不確定性を考慮した多目的送電系統拡充計画
◎角田広樹・森 啓之(明治大学)
本稿では,負荷の不確定性を考慮した多目的送電系統拡充計画問題に対してGreedy Randomized Adaptive Search Procedure (GRASP)とImproved Strength Pareto Evolutionary Algorithm (SPEA2)を用いた手法を提案する。送電系統拡充計画問題は,電力系統拡充のために最適な送電設備の配置を決定する重要な問題である。近年,電力自由化の進展や環境問題への取り組みにより,大規模化や複雑化が進み,系統における不確定性の度合いが増大している。本稿では,建設コストと確率的供給信頼度に加え,各母線負荷を評価する。よって提案法は,経済性,供給信頼度と各母線負荷を最適化する多目的最適化問題を解く。最適化手法として,メタヒューリスティクス手法であるGRASPとSPEA2を組み合わせることにより解集合の高精度化と多様化を図る。