電気学会全国大会講演要旨
6-031
ZDDを用いた系統運用制約を満たす配電網構成の網羅的探索手法
◎井上 武(科学技術振興機構)・高野圭司(東京工業大学)・渡辺喬之(早稲田大学)・川原 純(科学技術振興機構)・吉仲 亮(京都大学)・岸本章宏(東京工業大学)・津田宏治(産業技術総合研究所)・湊 真一(北海道大学)・林 泰弘(早稲田大学)
エネルギー資源の節約と安定した電力供給のために,配電網におけるスイッチ構成の制御は重要な課題である.本稿では,系統運用制約を満たす「全ての」構成を網羅的に探索し,ZDD と呼ばれるデータ構造として表現する手法を提案する.系統運用制約としては,放射状制約,線路容量制約,電圧制約を考慮する.さらに,現実的な配電網データで検証を行い,制約を満たす 1063 という天文学的な数の構成を数十分で探索し,一般的な計算機で扱える大きさの ZDD に圧縮できることを示す.全構成を保持した ZDD の有用性を議論するために,厳密な損失最小化への応用例を示す.